Topics2023/05/04

機械工学実験1 機械力学実験 ―物体の重心と慣性モーメントの測定―

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3年生以上の学生を対象に開講されている,「機械工学実験1」では,機械工学の柱となる力学である,「機械力学」,「熱力学」,「材料力学」の3つのテーマについて実験を行っています.
今回は「機械力学」のテーマである,重心と慣性モーメントの測定実験について紹介します.慣性モーメントとは,一言でいうと「回転のしにくさ・止めにくさ」を表す数値です.慣性モーメントは回転する部品の重量だけでなく重心の位置も重要になります.
今回の実験では,まずは,慣性モーメントを測定する前段階として,重心の測定の実験を行いました.車の模型の重心測定では,地面が平行な場合と傾いた場合で,前後輪におかれた重量計の数値が変わることを確認しました.また,模型の屋根に追加のおもりを貼り付けて, 地面を傾けたときに,おもりが無いときからどのような変化があったか記録を行いました.それぞれの測定結果から,車の模型がおもりの有無でどの位置にずれたか計算を行いました.
例えば,風車やエンジンなど,機械において回転運動を用いた製品は極めて多くあります.もし,回転の中心が重心からずれてしまうと大きな振動の原因になり,その振動が機械に大きなダメージを与えることにつながります.そのため,回転運動に大きな影響を及ぼす慣性モーメントを理解することは非常に重要です.

機械電気工学科 髙木