Topics2022/12/09

【電磁気学2】岡茂八郎特任教授による特別講義

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令和4年12月9日に電磁気学2(2年生科目)において岡茂八郎特任教授の特別講義を開催しました。

電磁気学2の講義では電気・磁気の世界を取り扱います。

岡茂八郎特任教授(大分工業高等専門学校名誉教授)は2020年より本学に在籍し科研費研究や企業との共同研究を行っています。
岡先生は大分高専で30年以上にわたり電磁気の研究を行ってこられ、今現在でも行っています。

今回、本学特任教授でもあることから電磁気学2において「電磁気学を総体験」というタイトルで講義を行って頂きました。
電磁気学の歴史から、理論体系、磁気工学、計測技術、マクスウェル方程式、産業応用、総まとめの内容です。

広範な内容なため要点を抑え、理解してほしい部分を重点に解説頂きました。
岡先生の研究範囲として、①磁気を使った非破壊検査、②モータのビルディングファクター問題を取り扱っておられ、今回これらの内容もお話頂きました。

①磁気を使った非破壊検査は、その名の通り、モノを壊さず検査する技術です。その一つに磁気を応用した磁気探傷法があります。鉄鋼材の表面の大きな傷であれば目視で良いかもしれませんが、小さい傷は見逃すかもしれません。またパイプなどの内側は直接見ることが出来ないので、非常に重要な技術であると言えます。
②モータのビルディングファクター問題とは、モータに使われる鉄心は薄い板を積み重ねた積層鉄心です。一枚の薄い板を評価した時の損失の値と、積層鉄心を評価した時の損失の値が異なり、後者が大きくなる問題です。組立時の応力などが原因で、いくら素材の損失が低くてもダメだということです。

これらの社会問題との繋がりを意識しつつ、電磁気学の魅力を感じてもらえた1コマになったと思います。

学生らのアンケートでは、「電磁気学がどのようなものなのかが少し分かった気がする」や「ベクトル場やスカラ場の場は身の回りに存在しており、場を意識して今後学びたいと思った」等の意見があり好評だったようです。


若林は学生時代から岡教授とご一緒させて頂いており、今回のような貴重な講義を行って頂きました。

本科目を通じて、この分野に飛び込もうとする学生を育てていきます。



★★機械電気工学科 准教授 若林大輔☆☆