Topics2022/12/09

【電気電子基礎実験】第10回「オペアンプを用いた反転増幅回路の動作理解」

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電気電子基礎実験の第10回「オペアンプを用いた反転増幅回路の動作理解」について紹介します。

電子素子には主に「ダイオード」、「トランジスタ」、「オペアンプ」等があります。
電気電子製品には欠かせないものです。

今回は「オペアンプ」を取り扱います。オペアンプとはオペレーショナルアンプリファイヤーの略で、演算増幅器といい、電気信号を増幅したり演算を行う働きをします。オペアンプを使用した「反転増幅回路」を組んでもらいます。

使用したオペアンプは8つの端子をもっており、公開されているオペアンプのカタログデータからどの端子に何をつなげるか慎重に確認しながら回路を結線します。またオペアンプはトランジスタと同様に2台の直流安定化電源を使用し駆動します。この時、オペアンプに+電圧と-電圧を加える必要があるのですが、±の電圧を2台の直流安定化電源からどのようにして取り出すのか電源側の設定を確認しオシロスコープを使用しながら、意図した信号が出力されているのか確認しながら作業を行います。

実験に使用する機器や配線がこれまで以上に多いため、回路図通りに結線するのに苦戦していました。まずは班のメンバーで考えてもらい、どうしても進まなくなったら教員または補助学生(SA・4年生)にサポートをお願いしていました。

実験の内容としては、以下の2点を行ってもらいます。
①オペアンプに入力する信号の大きさを変えていくことで出力信号がどのように変化するのか
②オペアンプに入力信号の周波数を変えていくことで出力信号がどのように変化するのか


結線ができて正しく動作させることができれば、実験としてはスムーズに終えることができます。
しかし、結線ができなければ先に進むことができません。

今回は、講義時間を過ぎても実験を終えることができない班がでました。
電気電子基礎実験では、講義時間内に実験を終えることができなければ、別日に行うか引き続き継続するの2つの選択肢を与えています。
この班は引き続き実験を継続して19時に終えることが出来ました。
講義時間内に終えることが理想ですが、教員としては時間内に終えるために結線を手伝って早く終わらせようとはしません。あくまで、学生の理解の下で実験を終えてもらう必要があり、特に以降の実験もオペアンプを使うため、「分かった!出来た!」となってもらう必要があります。



以下、電気電子基礎実験(2022年度版)の講義内容です。

 第1回:ガイダンス
 第2回:計測技術
 第3回:オームの法則による抵抗計測
 第4回:レポート作成及び添削
 第5回:オシロスコープによる波形観測
 第6回:交流回路(RL直列回路)を用いたインダクタの理解
 第7回:交流回路(RC直列回路)を用いたキャパシタの理解
 第8回:ダイオードの静特性測定
 第9回:トランジスタの静特性測定
★第10回:オペアンプを用いた反転増幅回路の動作理解
 第11回:オペアンプを用いた微分回路及び積分回路の動作理解
 第12回:強磁性材料の磁化特性の測定
 第13回:PCを用いた計測技術
 第14回:実技講習
 第15回:発表会


★★機械電気工学科 准教授 若林大輔☆☆