Topics2022/11/16

機械工学実験2 熱力学 ~熱電対による温度計測~

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機械工学実験2の熱力学に関する実験テーマでは,熱電対の作成を行い,作成した熱電対で実際に温度計測を行う実験を行っています.熱電対とは,2種類の金属線の先端を接触させて回路を作ったもので,温度計として工業的に広く用いられています.

金属線の両端の温度に差があると,金属線の中の電子が移動して,熱起電力が発生します.(このとき発生する電力の大きさを熱電能といいます).この現象は材料の種類によってその程度の大きさが変わります.この熱電能が異なる2つの材料を繋いで温度差を与えると,電圧が発生します(ゼーベック効果).熱電対はこのゼーベック効果を利用して,発生した電圧から温度差を測定するものです.

熱電対による測定は,温度がそのまま結果として出てくるわけではなく,発生した電圧しかわかりません.つまり,熱電対で温度を測るためには,まず何度の温度差で何μVの電圧が発生するかを調べる必要があります.この実験では,複数種類の熱電対を作成し,温度がわかっているお湯と氷水を使って,熱電対に生じる電圧の計測を行いました.これをお湯の温度を変化させて同じ作業を行い,温度差と電圧の関係を調べました.熱電対の作成でははんだ付けの工程も必要で,はんだ付けがうまくいかず,測定の際になかなか結果が安定せず苦労している学生もいましたが,最終的にはうまく接合ができたようでした.

実験には誤差の問題が常に付きまといます.つまり,実験で温度差と電圧の関係が完全に正しく得られているわけではないということです.そのため,実験結果を完全に信用して,ほかの温度計測にそのまま使うと,実際には的外れな温度になっていて痛い目を見るということになってしまいます.この誤差の取り扱いには,統計学の知識も不可欠です.この実験を通して学生は,機械工学の専門知識だけでなく,エンジニアとして必須のスキルである,実験結果の合理的な評価の仕方について学びました.

別テーマの実験についても次の機会にご紹介したいと思います.

機械電気工学科 髙木

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