Topics2022/11/05

機械加工実習 -旋盤加工実習-

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 今回は機械電気工学科の実習科目として行われている「機械加工実習」の実際の授業風景を紹介します.

 本実習の目的は,機械加工やそれに関連する電気,工作機械の基礎実習を通して,加工の方法,各種機械・装置・機器の特性・操作方法,作業の安全・規律・整理整頓などを総合的な形で技術を修得することです.

 今回行ったのは旋盤と呼ばれる機械を扱った実習です.この旋盤は主に円型部品の製作に適した工作機械です.今回の実習では旋盤を使いコマの製作を行いました.旋盤は円柱・円筒の側面だけではなく,例えば今回のコマの底面の傾斜の部分(この傾斜の事をテーパと呼ぶこともあります)の加工にも使われ,実習ではこのテーパの加工も行いました.
 テーパの加工の際には細くなった持ち手の部分を固定して加工するため,加工時に強い衝撃を与えてしまうと持ち手の部分が折れる恐れがあります.実際に実習中に何度かテーパの加工中に折れてしまうこともありました.こうした実際の製作を通して,学生は工作機械の特性や仕組みを理解しました.

 この知識は実際の製作時だけではなく,機械部品の設計・製図にも役に立ちます.いくら世の中をひっくり返すほどの革新的な部品が設計できたとしても,それを作ることができなければ意味がなく,絵の中の餅に終わってしまうからです.しかし,工作機械のことをよく知っていれば,加工工場の事情を考えた図面の製作ができ,工場でのミスを防いだり,ひいては加工コストの削減にもつながるのです.
 次の機会には別の授業風景についてもご紹介させていただきます.


機械電気工学科 髙木