Topics2022/11/04

【電気電子基礎実験】第5回「オシロスコープを用いた波形観測」

  • d1
  • d1
  • d1
  • d1
  • d1

電気電子基礎実験の第5回「オシロスコープを用いた波形観測」について紹介します。

電気信号には大きく「直流」と「交流」に分けられます。
直流は時間に対して変化がない信号で、交流は時間に対して変化する信号です。
例えば、乾電池の電圧は直流で、家庭用コンセントから供給される電圧は交流です。
また交流には波形の形状に加え大きさと周期があります。周期の逆数を周波数といいます。
西日本にある大分県の周波数は60Hzです。

と、このように説明しましたが、電気は目に見えないため直感的に理解することが難しいです。
一般にテスターを使って電圧などの大きさを測定することはできますが波形を観測することはできません。

そこで登場するのが「オシロスコープ」です。
オシロスコープは時間的な電気信号を観測できる装置で、電気技術者は使いこなす必要があります。

授業では、信号を発生させる装置「発振器」を使って正弦波と方形波の2種類の波形について周波数を変えてオシロスコープで観測します。
まず、オシロスコープの設定方法やプローブの校正を行って、画面上の波形の観測方法を習得します。
使用するオシロスコープはデジタル方式のため観測した波形をデータとして保存することができます。
USBメモリに画面データBMPと波形データCSVを保存し、パソコン(エクセル)で描画します。


更に、マイクを使って自分の声を収音し、声の波形を観測し、声の大きさと信号の大きさ、声の高さ・低さと周期の関係について理解を深め、デジタルオシロスコープの使い方を習得してもらいます。


次回以降は、オシロスコープも同時に使用するため、回を追うことで使用する機器が増え、自然と電気技術者として成長できます。



以下、電気電子基礎実験(2022年度版)の講義内容です。

 第1回:ガイダンス
 第2回:計測技術
 第3回:オームの法則による抵抗計測
 第4回:レポート作成及び添削
★第5回:オシロスコープによる波形観測
 第6回:交流回路(RL直列回路)を用いたインダクタの理解
 第7回:交流回路(RC直列回路)を用いたキャパシタの理解
 第8回:ダイオードの静特性測定
 第9回:トランジスタの静特性測定
 第10回:オペアンプを用いた反転増幅回路の動作理解
 第11回:オペアンプを用いた微分回路及び積分回路の動作理解
 第12回:強磁性材料の磁化特性の測定
 第13回:PCを用いた計測技術
 第14回:実技講習
 第15回:発表会


★★機械電気工学科 准教授 若林大輔☆☆